健康・病気

【質問回答】猫風邪と目の異常の関係性

投稿日:2017年10月30日

こんにちは。

猫専門獣医師の服部幸です。

 

本日は、『白内障の猫ちゃん』についてのご質問です。

是非、最後までご覧になって愛猫との幸せな暮らしにお役立てください。

それでは、本日の質問内容をご紹介します。

読者様のご質問

うちの猫は数ヶ月の時に保護され、譲渡会で譲り受けた子です。

 

保護されたときは猫風邪で目がひどかったそうで、譲り受けたころから片目が白濁していました。

病院で診てもらったところ目の白濁は猫風邪が原因ではなく、外傷によるもので、すでに失明をしていました。

 

しかし、本人は片目なのにものすごいジャンプしたりと、とても元気にしていて今の所なんの不自由もなさそうに思います。

今の状態から白内障が進むと、目に痛みが出たりするのでしょうか?

また、日向ぼっこしたりして太陽の光が悪い方の目に当たっても大丈夫なのでしょうか?

 

うちの子のように、猫は犬と違って子供の時に猫風邪にかかると一番先に目がやられてしまい、最悪目が塞がってしまったり真っ白い目になってしまうように思えるのですが、猫だけ特に目が弱いということなのでしょうか?

ご質問ありがとうございます。

早速回答させて頂きますね。

 

一般的に猫風邪と呼ばれるものは

  • 猫のヘルペスウイルス感染症(伝染性鼻気管炎)
  • 猫カリシウイルス感染症
  • 猫クラミジア感染症等

という複数の病気の総称です。

 

ヒトで風邪というとクシャミや鼻水、咳などが思い浮かびますが、猫風邪の原因として代表的なヘルペスウイルスは上部気道(鼻やのど)だけではなく角膜上皮(眼球の表面)、結膜上皮(まぶたの裏の粘膜)にも感染します。

このため、結膜炎や角膜炎を起こしてしまうのです。

炎症を起こした部分は血管が新しくできてしまい、元々別々だった組織がくっついたままになってしまうことがあります。

そうなってしまうと、無理にはがしたとしても、はがしたことによる炎症が起こってしまい、またくっついてしまうことが多く見られます。

 

また、角膜を透明に保つためには角膜の細胞の新陳代謝が必要になりますが、炎症を起こした細胞ではこれも上手くいかなくなるため、白く濁ってしまいます。

一度白濁にまで進行してしまった角膜は元に戻ることはありません。

また白内障というのは水晶体(目のレンズ)が白く濁ってしまう状態でこちらも進行すると失明してしまいます。

白内障は外傷によって起こることもあります。白内障が進行すると眼内に強い炎症を起こしたり、緑内障(目玉の中の圧力が高くなる状態)を起こしたりして痛みやつらさを起こすことがあります。

目が見えなくても今現在痛みが無ければ、本猫は元気で健康であることがほとんどです。

家具の置いてある位置などが変わらなければ生活にも困らないでしょう。

お留守番をさせる時は事故(どこかから落ちたりはさまったり)が起こる可能性は目がしっかり見えている猫さんよりも高いと思われるので、ゲージなどに入れておく方が良いかもしれません。

 

またご心配されている日光についても特に悪いというわけではありませんので通常の光量のもとであれば問題ないと思います。

ちなみに犬でも子犬の時にひどい結膜炎や角膜炎を起こすことはあります。

猫が目が弱いというわけではなく、猫の目に感染する病原体に感染しやすいために目の病気が多いのだと思います。

犬は目に感染する病原体は少ないのですが、老齢になると白内障や緑内障など根治が難しい病気になってしまうことが多いことが特徴です。

あくまでも私個人の印象でしかありませんが、生涯で考えると犬の方が目の病気になってしまうことが多いように思います。

 

             

 

本日の回答は以上になります。

 

今回は、『白内障の猫ちゃん』についての質問にご回答させていただきました。

本日の内容が、今後のあなたと猫ちゃんの暮らしの参考になれば幸いです。

 

また、木曜日も頂きましたご質問にお答えいたします。

楽しみにしてくださると嬉しいです。

 

それでは、最後までご覧いただきありがとうございました。

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